令和7年度伝伝協「研修会」を開催しました

令和7年6月6日(金)・7日(土)に京都府京都市において、令和7年度研修会を会員や関係者48 名のご参加のもと開催しました!

●1日目
京都市左京区の武田薬品工業株式会社京都薬用植物園を訪ね、講演及び見学、活動報告を行いました。

会員による活動報告は、原田 紗知 後継会員より令和6年度後継者育成支援事業として実施された「揉み紙と漆・銀箔・漆などの技法に関する研修」( 師事会員:千田 優希 一般会員) について、ご報告いただきました。

続いて、武田薬品工業株式会社京都薬用植物園園長の野崎 香樹 氏に「京都薬用植物園の概要説明」についてご講演いただき、次いで、同園課長代理の坪田 勝次 氏に「文化財の修理修復に不可欠な用具・原材料における取組」についてご講演いただきました。

講演後は、野崎 香樹 氏と坪田 勝次 氏のご案内のもと植物園と展示棟を見学させていただきました。

さらに、トークセッションとして、コーディネーター役を文化庁文化財第一課の吉野 健一 調査官に務めていただき、会場全体を交えて用具や原材料の製作に用いる植物における生産及び供給の現状と課題について意見交換を行いました。


懇親会は京都市内で開催し、交流が活発に広げられており、盛会な様子でした。

●2日目
京都市東山区の京都国立博物館にて特別展「日本、美のるつぼ- 異文化交流の軌跡-」の見学を行いました。

日本の文化財は脆弱な素材で構成されるため定期的に修理を施す必要があり、その修理を支えるのが修理技術者とともに、修理に用いられる用具や材料の製作する職人です。しかし会員の皆様方が、自身が制作された用具・材料が実際どのように作品に用いられるのか目にする機会は多くはありません。そのため、皆様方が支える文化財を鑑賞する機会を設けるべく、京都国立博物館の特別展の見学を実施しました。