令和6年度記録映像制作事業(桐箱)について

当会では、これまで無地羅や螺鈿などの製作技術の記録保存及び教育・普及啓発に資するため、記録映像の制作を行ってまいりましたが、令和6年度は「桐箱」をテーマとして、保存箱(中箱・外箱)及び太巻添軸の製作工程の記録撮影を行いました。

木材の支度から切削加工、製作、仕上げまで、小島 登 一般会員により中箱及び外箱が製作される様子を収録しました。また、外箱については漆塗りが施されるため、新木 郁雄 一般会員による漆塗りの工程を撮影しています。
太巻の製作工程は、兵働 智也 一般会員の工房を訪ね、切削加工から仕上げまでの各工程を撮影しました。さらに岡墨光堂の京都国立博物館内文化財修理所にて作品を実際に収納する様子も収録しています。

今回製作した映像は会員へ配布し、加えて教育機関・関係機関等へ提供し、装潢修理技術に携わる関係者や伝承者養成のための教材とするとともに、文化財の保存修理に関する普及啓発への活用などに供されることとなります。